花丸な日々

花丸総研の雑記ブログです。

劇場版「Fate/stay night Heaven's Feel」1章感想

2017年10月14日(土)公開の劇場版「Fate/stay night Heaven's Feel I.presage flower」の感想・レビュー記事です。

※本編のネタバレもあるため閲覧注意です。

www.fate-sn.com

1. そもそも「Fate/stay night」とは

「Fate/stay night」とは2004年にTYPE-MOON(通称、型月)より発売されたPCゲーム。ジャンルは伝奇活劇ビジュアルノベルとなっており、当時はアダルトゲームという扱いながらも記録的なヒット作品となり、その後も続編ゲームや多種多様なメディアミックスを展開している人気コンテンツです。

 

近年ではスピンオフ作品である「Fate/Zero」のアニメや、スマホアプリ「Fate/Grand Order」(通称、FGO)のヒットを皮切りに、既存の原作ゲームユーザーだけにとどまらず、幅広い世代に支持されています。

1-2. 劇場版「Fate/stay night Heaven's Feel I.presage flower」とは

原作ゲーム「Fate/stay night」は各ヒロインごとに大きく分けて3つのルートが存在します。第1のセイバールート(Fate)、第2の遠坂凛ルート(Unlimited Blade Works、通称UBW)、第3の間桐桜ルート(Heaven's feel)に分けられます(ちなみに本来は別ルート予定であったイリヤルートは製作上の事情でHeaven's feel編に統合されたそうです)。

 

今回の映画はこの第3の間桐桜ルート(Heaven's feel)の映像化作品であり、劇場版3部作の第1章という扱いとなります。

またセイバールート、UBWルートについてはいずれでもTV・劇場アニメにて映像化されていましたが、Heaven's feelについてはこれが初めてであり、13年越しのファン待望の映像化となっています。

1-3. 花丸総研はFateシリーズのライトユーザー

ちなみに筆者である花丸総研はFateシリーズは軽くしか知りません。アニメ版FateゼロとUBWを視聴し、アプリでFGOを嗜んでいる程度のライトユーザーになります。Heaven's feelについては原作ゲームもほぼやったことないため、ほとんど初見という扱いになります。

 

なのでそうしたライトユーザー目線からの映画の感想となります。

2. 映画「Fate/stay night Heaven's Feel I.presage flower」1章内容まとめ

ここでは劇場版「Fate/stay night Heaven's Feel I.presage flower」の内容・感想について紹介します。

2-1. 映画はFate初見には厳しめ!最低でもUBWとFateZeroは観ておくべき

本作の映画は原作ゲームの第3ルートということもあり、第1ルート(セイバールート、Deen版Fate)、第2ルート(遠坂凛ルート、アニメUBW)を前提とした構成となっていました。

 

具体的には序盤の共通ルート、士郎の死傷と凛の治療、士郎のセイバーとの邂逅と契約、ランサーとの戦闘、などなどは全てダイジェスト。OP映像でのみの紹介となっていました。なので事前知識としてアニメUBWとFateZeroは観ておいた方がいいと思います。

 

完全に初見で観ると背景知識が足りずわかりづらいかもしれません。

2-2. 序盤は桜と士郎の馴れ初めを補完

OPの前には士郎と桜の馴れ初めが描かれていました。こちらは原作を補完した内容となっているようで、原作ファンにも好評だったみたいです。

 

桜は士郎が聖杯戦争に巻き込まれる前からの知り合いということもあり、その経緯や日常での親しくなる過程を描くことで、本編のダークな展開に突入することの対比となっていました。

 

最初は洗濯物のたたみ方や料理の腕も士郎の方が上だったみたいです。意外ですね。しかし今では桜の方が上手になってきているようです。1章だけ見てると、桜ちゃんめっちゃかわいいヒロインやん!ってなります。

2-3. 真アサシンがめちゃくちゃ強い

真アサシンとかいうサーバントが出てくるんですが、これがめちゃくちゃ強いしかっこいい!某FGOアプリのせいでアサシンといえば低ランク鯖の印象が強いのですが、このアサシンはあのランサーも撃破しますし、キャスターも倒すし凄すぎる。

 

純粋な戦闘力ならば他のサーバントに太刀打ちできないはずの真アサシン。しかし謎の黒い影を利用することでアサシンが歴戦のサーバントたちを倒す展開は、控えめに言っても手に汗握る展開でもあります。佐々木小次郎さんの強さがわかるUBWを見ていると、小次郎さんから呪腕のハサンがグちゃあ!と出てくるシーンは「???」となりますね。あれは怖かった。

 

あとセイバーとの戦闘でも「風除けの加護」で攻撃をかわすなど善戦します。真アサシン強すぎる!となった本作でした。

2-4. 桜の「先輩!」がかわいい

この本編だけで100回は言ってるんじゃないの?ってくらい桜は士郎のことを「先輩」っていうんですね(正確には30~40回くらいじゃないかと)。

しかもただの「先輩!」じゃなくて、「Senmn,Pai!」みたいな発音なんですよね。これは通算1万回以上は呼んでないとできない発音ですねたぶん。

劇場を後にしてもこの「先輩♡」が頭から離れませんでした。

2-5. 戦闘シーンはめちゃくちゃ動く

今回の1章「I.presage flower」は構成としては物語の序盤に過ぎません。しかし戦闘シーンはかなり力の入ったものでした。バーサーカーvsセイバーの戦闘も迫力ものでしたし、慎二のライダーとセイバーの戦闘作画もかなり凝ってました。

中でもやはり真アサシンとランサーの戦闘はかなり気合が入ってました。予告トレーラーを見てもわかる通り、冬木の街を飛び回っての戦闘は手に汗握りました。

ランサーも敗れてしまうんですが、やられる前の水辺での戦闘はかなりよかったです。サーバントを問答無用で引きずり込んでしまう影の理不尽な強さにも震えてしまいました。

2-6. 麻婆神父の豆腐シーンは癒し

本劇場唯一のコメディシーンです(?)

絵面としては神父が麻婆豆腐を食べてるだけなのですが、シリアス展開の最中だったので笑っていいのか戸惑ってしましましたが面白かったです。

辛すぎてファスナーを下ろし、蒸気を逃がす神父の絵面は卑怯ですね。

2-7. 「黒い影」の不気味さの演出が見事

サーバントを引きずり込む「影」と、士郎たちの前に現れた「黒い影」は同じ存在かと思いましたが、微妙に違うみたいですね。

間桐臓硯と真アサシンは「影」は利用していましたが、「黒い影」については臓硯が「ありえん…」と驚いていた描写からどうやら別物みたいです。

この「黒い影」の正体については本劇場版では明かされることはありません。まあ聖杯関連の存在であることはわかりますが、この正体については2章・3章まで待ちたいと思います(この感想記事を書くにあたって、若干ネタバレ記述を読んでしまったことから目をそらしつつ)。

3. 感想

ここからは花丸総研の個人的な感想になります。

3-1. 2時間の尺で情報量がすごい!

映画だと尺が60分や長くても1時間半で、内容がダイジェストになってしまっているアニメ映画作品というものも中にはありますね。しかしこちらの劇場版については本当に尺が2時間ぴったりくらいあります。

それでいて共通ルートについてはダイジェストにし、原作もある程度はカットしているようですが、情報量がすさまじかったです。

先述した通り、前提知識をFatezero/UBWを視聴済みということで補う必要はあるかもしれませんが、この条件を満たすとかなり濃密で楽しめました。

原作ユーザーであれば各キャラの心情もわかりより楽しめるのではないかと思います。特に間桐慎二のキャラについてはかなり面白いキャラであるなと改めて思いました。

3-2. 凛とセイバーは添えるだけ

原作のルート分岐の都合上当たり前とも言えますが、遠坂凛とセイバーの出番は少なめというか、メインではない感じです。その分桜にぐいぐい尺を回しています。映画の監督が桜推しとの情報を拝見しましたが、桜推しの人にはかなり満足度が高い内容なのではないかと感じました。

3-3. Aimerの主題歌が強い

今回は主題歌『花の唄』をAimerさんが担当されていますが、作詞・作曲・編曲は本劇場版の音楽も担当されている梶浦由記さんが手掛けています。

 

そのため劇中の音楽から主題歌まですべてが梶浦サウンドとなっており、これがFateの世界観を構成するうえで重要なファクターとなっていました。

士郎と桜の日常シーンではBGMがないところも多く、不吉なカットや戦闘シーンなど盛り上がるタイミングで効果的にBGMを流していました。

3-4. この映画は劇場でこそ観てほしい!

FateのTVアニメシリーズも手掛けたufotableによる劇場版ということもあり、作画やクオリティについては申し分ありません。その中でも戦闘シーンの効果音や音楽など、劇場で聞いてこそこの映画は盛り上がるなというのは感じました。バーサーカーの登場シーンは効果音の迫力がすごかったです。

 

Blu-rayを買って家で観るのもいいですが、ぜひ劇場の音響でも一度見てほしい作品ですね。

3-5. 入場者特典もあるよ

それとFGOユーザーであれば週替わり特典として礼装もプレゼントされます。位置情報をオンにして設定することでもらえますよー。

www.4gamer.net

3-6. 第2章は2018年公開予定!

さて気になる第2章ですが、公開は2018年中とのことです。2018年春なのか、2018年夏なのか、2018年冬なのかによっても受け止め方は変わるのですが、続きが気になりますね。

2章・3章は1章と比べると戦闘シーンなども格段に増えることが予想されます。1章だけでも作画や戦闘シーンのクオリティがずば抜けて高かったので、残りの2本の劇場版でもこの水準を維持できるのか心配にさえなっていしまいます。

花丸総研は傷物語の公開も待っていた人なので6年くらいなら待てると思います。でも早く続きが見たいとも思うので、やっぱり来年観れたらうれしいですね。ぜひともこの1章を上回るものを見てみたいと期待してやみません。

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↑画像は〈入場者1週目特典のポストカード2枚セット〉

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