花丸な日々

花丸総研の雑記ブログです。

『劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女』感想

2017年6月17日(土)より上映中の『劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女』の感想・レビュー記事です。

1.「魔法科高校の劣等生」とは?

電撃文庫より出版、累計発行部数は770万部を突破している人気シリーズです。

 

魔法がおとぎ話の産物としてではなく、現代の技術として確立された世界において、魔法が使える魔法技能師(=魔法師)が国家の軍事的価値を持つようになった世界。そのため各国が魔法師養成に力を入れるべく、魔法師を育てるための学校を作るようになります。主人公であり国立魔法大学付属第一高校に入学した自称劣等生の司波達也と、兄とは正反対に優秀過ぎる妹・司波深雪を中心に物語が展開する学園物SFジュブナイル小説です。

 

原作小説のほかに、多数のゲーム化、コミカライズのほか、2014年4月よりアニメが2クール放送されるなど、幅広い分野でメディアミックスを展開しています。

2.映画の時系列は?

TVアニメでは原作1~7巻までの入学編・九校戦編・横浜騒乱編が映像化されています。今回の映画は原作9~11巻の来訪者編の後の時系列となっており、アニメエピソード、来訪者編に続いてのお話といえます(原作8巻の追憶編は「オーディオドラマDVD」にてドラマCD化されています)。そのため来訪者編で登場するアンジェリーナ=クドウ=シールズなどが中心人物として登場しますが、基本的にはTVアニメを見ていれば劇場版も問題なく楽しめるでしょう。

 

物語の時系列について復習・予習しておきたい方は電撃オンラインの記事がとてもわかりやすくまとまっていたので、そちらを参照されることをお勧めします。

3.『劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女』の感想

TVアニメ放送開始から3年の月日が流れていますが、そのブランクをまったく感じさせない魔法科クオリティを楽しむことができました。

 

作画についても劇場版ならではの高クオリティに仕上がっていましたし、TVアニメとは尺が異なるため、キャラクター同士の会話にもゆったりと時間をかけて丁寧に描いている点が好印象でした。またキャラのアップの作画についてはキャラクターデザインを務める石田可奈さんが目の描き込みも担当されているとのことで、特に深雪の美しさには拍車がかかっていましたね。

 

見どころとしてはやはり映像としては初登場のリーナと、ダースベイダー衣装のお兄様でしょうか? 劇場版オリジナルキャラクターである九亜(ここあ)との交流も本作ならではの注目ポイントでしょう。

 

個人的にはリーナをはじめスターズの皆様のポンコツ具合は面白かったですね。物語としては達也たち一行は国防海軍とスターズの両方を敵に回すことになるのですが、お兄様がいることによる安心感がすごかったですね。いい意味でも悪い意味でもハラハラしませんでした。

3-1.感想【ネタバレありにつき閲覧注意】

一言でいうと、「魔法科の魅力とは何なのか?」を改めて考えさせられました。

 

筆者は魔法科は原作では来訪者編までを読了し、TVアニメも視聴していた程度のファンです。

 

魔法科の魅力として原作ではその圧倒的設定に裏打ちされた世界観が一つ上げられるでしょう。アニメでは魔方発動のギミックなど、従来の杖を振って呪文を唱えて発動する魔法とは一線を画した、スタイリッシュな魔法戦が大きな魅力であると感じました(九校戦編は特にそれが顕著)。

 

ただ劇場版ではそうした魅力が少し伝わりづらかったような印象はありました。それは映像作品のために設定説明がしきれないというTVアニメと同じしばりに、達也が劣等生・実力をすべて出せないといった制約が一切なかったことが原因と考えられます。達也の周りの人間は、横浜騒乱編を経た後ですので、その超人的な能力についてすでに理解しているのです。そのためマテリアル・バーストをはじめ、なんでもありです。今回登場する魔法はリーナのヘビィ・メタル・バーストなど、戦略級魔法が多かったため、先述のような細かな魔法発動演出を楽しむという感じではありませんでした。最高火力をドッカンばっこんしている感じです(無論、これ以外の魔法も登場します)。

 

劇場版においても九亜が達也たち一向に助けを求める描写に対して、

達也「わかった。なんとかしよう」

『劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女』本編より引用

 

と答える場面がありますが、ここで映画が終わってもいいくらいですよね。だってお兄様が動く時点で、相手方が勝つことはまず不可能ですからね。それだけの圧倒的な力量を秘めている主人公という意味では、魔法科ならではの要素と言えます。

 

少しネガティブな言い回しになってしまいましたが、あくまでも筆者が期待した部分で物足りなかったというだけであって、たとえば各キャラクターの描写についてはTVアニメ以上に丁寧に描かれているように思えました。そのためキャラを見たいという人は問題なく楽しめると思います。

 

それと終盤のバトルの描写は圧巻ですね。エリカの殺陣や、レオのアクションパート、さらに3年の先輩方による魔法アクションシーンも見ごたえがありました。終盤までために貯めただけある迫力のあるシーンの数々でした。

3-2.強いてあげれば、遊び心が欲しかった

基本的には満足いく内容だったのですが、どこか手堅くまとまりすぎているとも捉えられる内容でした。魔法科の魅力の一つとして、「さすがです、お兄様」というセリフに代表されるような、視聴者によるギャグ的捉え方も本作の魅力だと感じます。

 

その点で言うと、本編よりも豆司波達也のCMの方がはっちゃけていましたね。

他にもしば漬けやおにぎりなど、コラボの方が盛り上がっていた印象さえありました。

 

ネタ的に盛り上がれるような要素もあると、さらに楽しめたのではないかと思いました。

 

また同じ電撃文庫出身のアニメ映画というと、SAOやアクセルワールドなどがあげられますね。SAOについては劇場版単体としてもあまりにクオリティが高すぎるので、それと比べるのは正直酷であるとは思います。ただアクセルワールドが総集編+原作未読者置いてきぼりであったことを踏まえると、魔法科はアニメ視聴者にもかなり優しい作りをしていたと思います。

 

4.総括

色々書きましたが、久しぶりに魔法科ワールドに浸れて楽しかったです。原作も久しぶりに読み進めたくなりました。劇場特典も配布しているらしいので、興味のある方は劇場に足を運ぶことをお勧めします。

 

写真は入場者プレゼント2週目特典描き下ろしミニ色紙とコラボカード

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参考文献: